謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
旧年中は格別なるご厚誼を賜り、厚く御礼申し上げます。
本年も引き続きご指導、ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
関東精機 社長 魵澤剛史による従業員向け年頭の辞を、下記の通りお知らせします。
記
明けましておめでとうございます。
新たな年の初めを迎え、皆さんには健やかにお過ごしのことと、お慶び申し上げます。
昨年1年間、皆さんにはそれぞれの持ち場で業務に真摯に取り組んでいただきました。まずはこのことに対し、心より感謝申し上げます。
2024年を振り返りますと、歴史的な出来事がいくつもあったように思います。
スポーツ界では、大谷翔平選手がメジャーリーグで史上初の「50‐50」を達成し、世界中を沸かせました。
経済界でも、新たな局面を迎えた一年となりました。多くの産業で業況が改善し、特に外国人観光客が日本各地に押し寄せたことから、宿泊や飲食などインバウンド消費に関連したサービス業が活況を呈しました。企業はデジタル化への取り組みも進め、なかでも、人手不足を克服するためのソフトウェア投資が急増していることから、情報通信などの法人向けサービス業も好調でした。
こうした動きを受けて、多くの企業では収益が増加し、賃上げの形で、その成果は働き手にも還元されることとなりました。
一方製造業では、特に自動車産業において、米国や中国の新興電気自動車メーカーとの競争激化や電動化・知能化の流れが強まり、競争の軸が「ハード」から「ソフト」に移行しつつあります。このような中、大手自動車メーカー同士の合併の動きがみられるなど、100年に1度ともいえる「大変革期」を迎えています。
このように、わが国の経済は、「賃金と物価の好循環」の実現に向けて着実に前進しました。
これを受けて、日本銀行は10年以上に及んだ異次元緩和に終止符を打ち、「金利ある世界」にむけた第一歩を踏み出しました。
株式市場でも、日経平均株価がバブル期の最高値をついに超えて4万円台に達するなど、「失われた30年」からの脱却を印象づける動きも見られており、いよいよ新たな成長局面に向けて動き始めていると認識しています。
以上のような状況を背景に、昨年11月に東京ビッグサイトで国際工作機械見本市「JIMTOF2024」が開催されました。
当社ではOILMATIC「GreenR」シリーズをはじめ、「持続可能なものづくりの現場」を「高いパフォーマンス」で支える当社の新製品を、国内外の多くのお客様にご提案する機会に恵まれました。
お蔭様で、過去最高のブース来場者にお越しいただくことができ、メーカーのみならず、ユーザーのお客様のご期待の声に直接触れることができました。
また、当社製品をサポート頂く世界10か国のパートナーが一堂に会し懇談を深めるなど、大盛況のうちに会期を終えることができました。
各グループが連携し、当64期の基本モットーである、『多様な見方からアイディアを出し合い、「人の和」を意識しながら、ワンチームで最高の成果と価値を創り出す』を具現化することができ、大変嬉しく思いました。
成功に向け尽力いただいた全てのメンバーの皆さんに、改めて心から感謝申し上げたいと思います。
さて、わが国では現在、多くの企業が従業員の待遇改善に積極的に取り組んでおり、賃金の引き上げに意欲的です。
政府も、最低賃金をこれまで以上に引き上げる考えを表明しています。当社においても、これまで以上にデジタル化への取り組みを加速し、生産性の向上を通じて、賃上げの原資を拡大させる必要があると認識しています。
そのための第一歩として、本年は「ムダ取り」と4S(整理、整頓、清潔、清掃)の徹底を行い、高付加価値製品の受注をより増やすことができるよう、「仕事に余裕を持たす」ための準備を行いたいと思います。
ここでいう「ムダ」とは、「製品に付加価値を付けない人の動き」、また「4S」は「ムダを発見するための手段」であると定義します。
特に、「ムダ」の最たるものである「探す時間」を排除するため、「4S」や「デジタル」を活用しながら、工場内も含めた仕事上の「ムダ」をくっきり見えるようにする活動を、全社が一丸となって進めていきたいと考えています。
本年は特に、生成AIやデータセンター向けなどが需要のけん引役になることが予想され、わが国が強みを持つメモリー半導体や、当社のお客様でもある半導体製造装置の分野を中心に輸出が増加すると考えられます。
この動きを好機ととらえ、高い付加価値をもつ当社の製品を顧客にスムーズに提供し、また拡販できるよう、現場レベルでたゆまぬ努力を続けていくことが今年の重要なテーマだと言えます。
今年の干支は、「乙巳(きのと・み)」です。「乙」は困難があっても紆余曲折しながら進むことや、しなやかに伸びる草木を表しています。
「巳」は蛇のイメージから「再生と変化」を意味します。脱皮し強く成長する蛇は、その生命力から「不老長寿」を象徴する動物、または神の使いとして信仰されてきました。
当社も本年の干支にあやかって、しなやかに、かつしたたかに価値を創造し、末永く、社会から必要とされる存在でありたいと願っております。
結びに、本年が皆さんとご家族にとって、より佳き年となりますことを祈念いたしまして、私の年頭のご挨拶とさせていただきます。
以上